最近、段々と寒くなってきていますね。私が住んでいるカナダの地域では、もう雪が降り始めました。冬が近づくにつれて気になるのは、乾燥してカサつきやすくなるかかとのケアです。今回はこのかかとケアについて詳しく見ていきたいと思います。
施術時間が限られていて、お客様のかかとのひび割れがひどい場合、対応策は貴方の素早い対応です。お客様の状態は施術前に把握することができません。スケジュールを変更することが難しい状況であるなら、その場でできる限り最善の努力を尽くすことが重要です。
私のサロン ペディキュアプレパレーション順序
私のペディキュアの順序は
- 問診 (糖尿、アレルギーなど無いか聞く)
- 自分で見て確認
- 足をお湯につける(サロンによってお湯の中に入れるものがかわります)
- 片足施術スタート (別の片方お湯に入れたまま) まずかかとを軽くフットファイルでファイルする その際に触ってひび割れや靴連れなども確認する。
- スプレー
- 爪の長さを整える
- キューティクル周り
- 本格的なかかとのファイルひどい場合再度スプレーして 他の部分のファイル後に再度かかとへ。 ファイル後かくるはらってから お湯へ戻す (とてもひどいかかとの場合他の足をやった後に再度戻ってきます)
- 別の足へ・・・
スタッフによっては、かかとを柔らかくするためにスプレーを使用したり、キューティクルリムーバー後に温水に浸ける方法もあります。一部の人はこれらの方法を使って施術を行いますが、実際には温水に浸けても効果は限定的です。私は効果よりもお客様のリラックスを重視しており、足の上げ下げをできるだけ少なくしています。
私のお気に入りのツール3点
角質軟化剤 ゲーウォール
私のお薦めはドイツのGehwolです。
いくつかのメーカーのスプレーを試してきましたが、こんなに即効性の高いものはありませんでした。初めて使用する場合は慎重に、少しずつ試してみることをおすすめします。削りやすいので、使いすぎには気をつけてくださいね。
カナダでサロンでの作業時には、ピチピチの使い捨て手袋をすることがあります。このスプレーはかかとを柔らかくする効果がありますが、手に触れると自分の手の皮膚も柔らかくなるため、使う際には注意が必要です。
日本のサイトをいくつか見てみましたが、この会社の角質除去スプレーは残念ながら販売されていませんでした。私はカナダではこのサイズを購入し、スプレーボトルに詰め替えて使っています。
サロンでは、GEHWOLをソーク、カルスソフナー、マッサージクリームと併用しています。これらはとても効果的です。
GEHWOLは、1882年にGERLASHファミリーが設立したドイツのフットケア商品専門ブランドです。第二次大戦中には兵士たちの疲れた足を癒すために国が軍に支給していたほど、その効力・性能への信頼は厚く、現在でも世界各国で愛用されています。 天然成分を中心に配合されたゲーウォールの製品は、ハーブから抽出したエッセンシャルオイルが通常の2倍以上含まれています。 欧米諸国のフットケア専門医からも高い支持を受けるほど高品質です。
フットファイル
私がおすすめするのは、この形状のフットファイルです。グリット数は100と60です。
「きちんと消毒しています」と言われても、誰かが使ったフットファイルは、表面の凹凸まで含めて清潔かどうかは不透明です。サロンを巡るお客として、その点には気をつけています。だからこそ、使い捨てタイプをおすすめしています。
フットファイルの選び方には注意が必要です。張り付けタイプのフットファイルについては、スチール部分がシールにぴったりと合わない場合があります。その場合、スチールがはみ出てしまうと肌を傷つける恐れがあります。
使う前に、ファイルの周囲を手で触って確認することをおすすめします。
使い捨てのファイルにはさまざまな種類があります。全てプラスチックでできているものや、中心がスチールになっているもの、色が異なるものなどです。
プラスチックは安価ですが、「しなりすぎ」が課題です。フットケアを行う際には力を入れることがありますので、曲がりにくいものが扱いやすいです。
スチールの形状もさまざまで、真っ直ぐなものや、面積の小さいもの、太い取っ手のものなどがあります。
私は取っ手だけではなく、卓球のラケットのように柄の端を持ってかかとのひび割れに集中したり、柄の端を使って大きな動作で削ったりすることもあります。そのため、この形状が好みです。
スチール型のフットファイルを使用する場合は 必ずそのメーカーにあった粘着性の(シールタイプ)のファイルを使用してください。スチールからはみ出たファイルを使用するし、その部分がお客様の皮膚に当たると切れる場合があります。
ネイルファイル
角質除去にネイルファイル??と 驚かれるかもしれません。 フットファイルのグリットは60と100です。 100できれいに落とせたとしても、すべすべ感覚が足りません。私はとてもガサガサだったり、かかとがひび割れていた人には 特に念入りにかかとを仕上げ、その場で触っていただき「あなたの足もお手入れすればこのようになりますよ」とアドバイスをしています。そのための仕上げにネイルファイルを使います。
わざわざ、かかとの最後の仕上げの為に1本のネイルファイルを用意するのではなく、そのファイルで爪の長さ処理もします。
私の場合2種類のネイルファイルを持っていて、お客様によって使い分けています。
普段は、黒の使い捨てファイルですが、かかとがガサガサの方には白い方のファイルを使用しています。 白い方が少し厚みがあり柔軟性があります。
ネイルファイルはグリット180なのでかなりスムースになります。
かかとが割れている/皮を引っ張って深く削られている
かかとが割れたり、割れた個所から皮を引っ張って深くえぐられていたりしていたら、フットファイルの往復がけは痛みを伴う場合が多いです。
- 一定方向のファイルがけをしましょう。
- アルコール等は染みる事があるので、注意しましょう
- 血が出でいないかを確認して、出でいる場合感染症予防の為に必ず手袋をしましょう。
- かなり深い位置まで割れている場合、一度に割れを取るのは不可能で、その部分まで一気に皮膚を削ってしまうと痛くなってしまうのでできない旨をお客様に伝えましょう。
- 今日の夜寝る前に再度クリーム塗布を薦めましょう。
お客様へのアドバイスについて
私のスタッフの中には、「3週間ごとにペディキュアを施術しに戻ってきてくださいね」とおすすめしている人がいます。戻るかどうかはお客様次第です。私は、戻ってきてほしいというよりも、普段の生活でできるアドバイスを提供しています。もちろん、戻ってくださるお客様もたくさんいらっしゃいます。
- クリームを塗ることは素晴らしいことですが、角質を一定程度取った後にクリームを塗るようにしてくださいね
- 週に1度は、お風呂やシャワーの後にかかとをファイルすることをお勧めします。
- 冬場は、できるだけ靴下を履いたほうが良いです
- 硬いインソールのサンダルは足の骨には良いですが、かかとの皮膚には適していないことが多いです。
- かかとがひび割れたり、皮をむきたくなったとしても、絶対にむかないでください。かかとの皮はどういうわけか深く切り込んでしまうことがあり、最終的に出血することがよくあります。少しだけむけてしまった場合は、爪切りなどで切り取ってそのままにしておき、気になるようであればファイルで滑らかに整えてください。
これからの季節、多くの方がペディキュアを楽しむために訪れます。私のサロンでは夏だけでなく、冬にも男性を含めた多くの方がペディキュアを楽しんでいます。
肩が痛いときには、医者やマッサージに行くのと同じくらい、かかとや足の爪のケアのためにペディキュアにいらっしゃいます。
「○○のペディキュアに行って、かかとが楽になった」という声がますます増えるといいですね。
このブログでは、私、カナダ在住のネイリスト兼デザイナーの視点からさまざまな問題やトピックに触れています